2013年09月23日
ガーネットの威(衣)を借りる緑泥石
この石は12面あります
鉱物の結晶はある決まった
分類方法により六つにわけられます
そのなかでこの12面体は
等軸晶系という
結晶系の代表の一つです
この石はガーネットの
結晶だったのですが
その外観を残して
まったくこの結晶とは
関係のない
緑泥石(クローライト)が
のっとってしまいました
つまり中身が入れ替わっています
このことを『仮晶』といいます
むかし
見た映画「転校生」みたいな
「わたしであってわたしでない」
鉱物の世界では
色 硬さ 形などから分類しますが
この場合
形から石を判断すると
間違ってしまいます
見た目は大事だけど
それだけで
判断してはダメです
なにごとも
2013年09月08日
オパールの魅力
オパールの魅力といえば
どなたもご存知のように
あの虹色に美しく輝く
「プレイオブカラー」と呼ばれる現象です
オパールはこの現象だけでも
充分に魅了する力を持っています
オパールはいろいろな
分類方法で多くの呼び名が
ありますが地色と透明度により
分けられている言い方が
一般的によく知られています
少し説明しますとさきほど述べた
「プレイオブカラー」という現象を
持ちながらオパール自体の色が
白色から乳白色で透明度が
ないものをホワイト・オパール
濃い灰色から黒色で透明度が
ないものをブラック・オパール
オレンジから赤色で透明度が
良いものをファイアー・オパール
無色からごくわずかに黄色味を
持ち透き通るようなものを
ウォーター・オパール
とそれぞれ呼ばれています。
変わり者のオパールとして
水につけて色が変わるオパール
ハイドロフェーンとよばれる
タイプのオパールがあります
別名カメレオンとかマジック
ミステリアス・オパールと呼ばれています
その中には水を含まない状態でも
水を含んだ状態でも美しい虹色の
光の現象を確認できるオパールがあります
この存在を知れなければ普通の
地色が白色のホワイト・オパール
に分類されてしまいます
このタイプのオパールは
いったん水につけると
あれよ あれよ という間に透明度が
増し無色透明になってしまいます
もし このようなオパールの存在を
知らなければすりかわったと思うほどです
普通のオパールは水を
吸い込むということはありません
このハイドロフェーンタイプの
オパールの魅力は水をすいこむことにより
外観ががらりと変化することです
このオパールを水の中に入れると
数分で全体の透明度が増し
オレンジがかったオパールは
ファイアー・オパールに
ホワイト・オパール風は
ウォーター・オパールに変化します
また湿気により透明度が
変化することもあり
雨で湿気が多いときとか
さらに梅雨時などはそのままの
常態でも変化することがある
とてもユニークなオパールです
光と水で美しさを演出する不思議な石
このような回りの環境により
その変化に対応していくという点では
時代の変化にそった生き方の
手本となるオパールと
いえるのではないでしょうか
こんなオパールを身に
つけて透明になったなら
「湿度の高い日だからイライラしないで」
とシグナルを送ってくれ
美しく輝くのをみては
自分自身をいさめてくれる
このように光と水により
見事なまでに自分自身を
演出し我々にメッセージ贈ってくれる
そんな風に思います
ミステリアス・オパールは
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
水につけてすぐの状態です
写真のオパールは水に
浸けて数分たっています
少し透明感が出てきて
いるのがわかります
ミステリアス・オパールに
ある空気が水に入れ
替わっている様子です
写真はさらに数分たった様子です
完全に透明になりある意味本当の
ウォーター・オパールになってしまいました
100個以上テストしましたが
大きさ厚みなども関係しますが
同じ大きさでも透明になる
スピードはまちまちでした
写真で時間と共に透明度が
変わっていく様子が分かると思います
さらに水の中から引き上げて
自然乾燥の状態で置いておくと
時間は少し掛かりますが元の状態に戻ります
空気中でも水中でもきれいな
虹色(プレイオブカラー)が
出ているところがまた憎いですね
いつでもどんな場面でも自分の内面は
変わらずこのオパールのように
美しくありたいものです